【買取実績】ELGIN の懐中時計を査定!!

今回お買取りしたのは、アメリカン・ウォッチメイキングの象徴ともいえる ELGIN(エルジン) の懐中時計。19世紀後半から20世紀前半にかけて、スイスと並び“量産と精度の両立”を実現した数少ないメーカーです。創業は1864年、正式名は Elgin National Watch Company。シカゴ郊外に設立されたこの工房では、アメリカらしい合理的な生産体制を取り入れながらも、ムーブメントの仕上げには一切の妥協を許さないという独特の哲学が息づいていました。

今回のお品は、当時の鉄道時計規格を意識した17石ムーブメントを搭載したモデル。ブリッジ構造はアメリカ式のフルプレートに近い設計で、ゼンマイの力をしっかり受け止める安定感が特徴。テンプには Breguet overcoil(ブレゲひげゼンマイ) を採用しており、温度補正機構としてバイメタル切りテンプが使われているあたりに、当時の技術的成熟を感じます。ブルースチール仕上げの針と、微妙にクリームがかったエナメルダイヤルが放つ経年の艶。これはもう、“動く工芸品”そのものです。

裏蓋を開けると、ムーブメントには丁寧なダマスキーニング(ダマスカス模様)が施され、シリアルナンバーから製造年代も特定可能。今回のお品もおそらく1910年代前後の個体で、エルジンが最も勢いのあった時代の一本。スイスの高級ムーブメントとは異なる、アメリカ製特有の力強さとメカニカルな設計思想が感じられます。

懐中時計の査定では、「動く・止まっている」だけでなく、テンワの振れ・受け石の摩耗・天輪のオリジナル性なども細かくチェックします。特にエルジンはパーツの互換性が高いため、後年の修理で部品が入れ替わっている個体も少なくありません。その点を見極めるのが、アンティーク査定の醍醐味でもあります。

動かない個体でも、オリジナルパーツが残っていれば十分価値があります。
大吉いずみ中央店では、懐中時計や手巻き時計など機械式の査定も得意としております。
アメリカ時計史に息づく職人たちの情熱、ぜひあなたの一本にも宿っていないかチェックしてみてください。

📍 店舗情報
買取大吉 いずみ中央店
神奈川県横浜市泉区和泉中央南5-4-13 相鉄ライフいずみ中央店内
📞 0120-800-149

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